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「塗布と塗膜」掲載 『日本の工業塗装が世界で選ばれるために 世界と日本の違いを、今ここに問う』 | トピックス | NCC株式会社 長野 塗料

マスコミ記事

「塗布と塗膜」掲載 『日本の工業塗装が世界で選ばれるために 世界と日本の違いを、今ここに問う』

工業塗装の未来へ ~業界クロスオーバー・リレーレポート~ vol.3

塗料報知新聞社 平成30年8月20日発行「塗布と塗膜」vol.7 No.3 掲載



タクボエンジニアリング株式会社
代表取締役 佐々木 栄治 社長


 

塗装機メーカーのタクボエンジニアリング株式会社(千葉県東金市)佐々木栄治社長は、
塗装会社は塗膜メーカーであるべきだと常々公言し、世界で戦う塗装会社は情報量と技術に対する
意識レベルが日本とは違うと言う。今回はロボット回転塗装の技術を世界に送り続けるタクボ社から見た
世界と日本の工業塗装についてお聞きした。

 

ーー 昨年11月に開催されたNCC㈱主催「工業ペイントショーin信州」において塗膜メーカーに必要なことは、世界の情報を得ることが必要不可欠だとお話しされていましたね。

始めに申し上げたいのが、最大のものづくりとは、”戦わずして勝つ”商品をどう作るかであり、
ものを安く作ることではないということです。世界の情報が必要な理由は、日本企業は世界を知らずして
日本の技術は優れているという錯覚に陥っている事実を危惧するからです。
私は日本の塗装機は世界より進化していると思ったことは一度もありません。

 

ーー 日本と世界に技術差が生じているということでしょうか。
なぜそのような錯覚に陥り、本来はどうあるべきだと考えますか?

日本の塗装技術は、戦前よりものづくりに携わりデジタル化より個々の技術量と向き合ってきました。
その職人気質から、技を磨き、真似が出来ないほどの技術力を持っています。
しかし、塗装技術や機器を職人の世界観で測りとどまっていいのでしょうか。
新しい技術を知らないまま、出来る人が出来ることを行う。

だからロボット塗装が日本に入ってきてから40年と変わっていないのです。
弊社の販売しているドライテック(乾燥炉)やオイルブースが今でも”新製品”として売れ続けているのは
良い例でしょう。他に勝るものが無いからです。
塗装機メーカーも塗膜メーカーも皆考えるべきことは世の中に貢献するためにどのような製品を
作らなければならないのかということです。

 

ーー では世界はどう取り組んでいるのでしょうか。
佐々木社長から見た工業塗装の実情を教えてください。

世界では創業者が経営するほどまだ歴史が浅く、職人と呼ばれる人もいません。
メーカーは下請けには出さず自社で塗装しています。だから生産性向上やコスト削減には真剣で、
最新鋭の塗装設備や先端技術を取り入れることに躊躇がありません。

韓国を例に見ると、当初からロボットを導入していたため機器を操作できる人間が数千万円で他社に
引き抜かれていきました。社内で人を育てる時間より確実な解決策なのでしょう。
また、中国では、コピー商品を作ることができる。日本人は単なる真似ごとだと感じている人も
多いのでしょうが、これにはものを真似て作るという高い技術が必要です。
発展途上の国だからこそ、常に新しいものに目を向け、取り入れ、実行する。
その技術革新が現代を象徴しているのでしょう。

日本は今、それなりに製品が出来ているかもしれないが、このままでは技術面で中国に遅れを取る
ことは間違いないでしょう。これは塗装業界に限ったことではありませんが。

 

ーー 最近取り組まれている日本企業との開発で世界とのギャップを感じる点はありますか?

我々の開発は、客先からの難題をチャンスと捉え挑戦することで、何ができ、何ができないかを
学んできました。しかし最近の要求はやりたいことだけが先行し不可能に近いものが多く、
なぜその開発が必要なのか、開発意図が理解できないときがあります。

全ての開発はものづくりに関わる環境負荷を下げることが義務です。
中国が環境問題から水性塗料の開発に力を入れているのは、その開発が世に貢献でき、生き残るすべだからです。
今一度ものづくりに対して、生産性向上やコスト意識を真剣に考えてほしいと思います。

 

ーー タクボ社におけるこれからのものづくりへの姿勢と今後の方針をお聞かせ下さい。

我々は業界を脅かすために新しいものを作り続けていきます。
これからのロボット開発は塗料を塗る機械をつくることではありません。
一番良いロボットで塗れる塗料を開発することにも帰結するでしょう。

使用量を今の半分にするスプレーガン、ゴミブツの付着しない塗装環境、省人・無人化など、
どこもやらないのであれば我々塗装機メーカーがチャレンジして業界の突破口を開きます。

これが基本姿勢である”戦わずして勝つ”ことにおけるものづくりです。
塗料メーカーだけが塗料だけ、塗装機メーカーが塗装機だけを作るという発想は必要ありません。
難しいと感じたならば発想を変えれば良いのです。ものを作る総合的な見方を変えていかなければ、
技術やものづくりが変わるチャンスは無いでしょう。

 

ーー 12月の高機能塗料展にはタクボ社も出展すると聞いています。

今回は2液混合、色替え、インクジェットコラボレーション等々さらに推し進めた新技術を展示します。
製品を実現するために機器はどうあるべきかを追求し、技術開発を進めています。
圧倒的な新技術でご来場いただきます皆様には塗装の希望と未来や、将来性を感じていただければと
思っております。是非ご期待下さい。

 

 

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