クリーンルーム
エアシャワーの正しい使い方
クリーン化の四原則の1つ「持ち込まない」の手段として、クリーンルームの入り口に
エアーシャワーを設置されているのではないでしょうか。
しかし、エアーシャワーの効果がどの程度あるのか皆さんはご存知ですか?
ここでは、エアーシャワーの効果と使い方について基本的な考え方をご紹介いたします。
エアーシャワーでは防塵衣に付着したゴミ・異物は約半分程度しか除去出来ません。
特に10μm以下は2割程度しか除去出来ません。
(弊社、落下塵カウンターによる実験データより)
これは、粒子が小さくなると分子間力による物理吸着や静電気の影響が大きくなるため、
エアーシャワーのエアーの力では脱離しなくなったり、再付着し易くなるためです。
このように、エアーシャワーでは一旦付着したごみ・異物を完全に除去する事は
出来ないと言うことを知った上で活用する必要が有ります。
特にウエアの管理は持ち込み異物を減らすためにはとても重要です。
定期的なクリーニングは当然必要ですが、クリーニングする場合も一般の衣類と
区別し専用化することや、専門業者に委託するなどして付着物を付けない管理を
心がける必要が有ります。
また、エアーシャワーの効果を考える場合、静電気の影響は無視出来ません。
髪の毛などの静電気による帯電の影響が大きいものの付着防止策としては、
帯電防止対策をしたウエアをお使いになる事をお勧めします。
別の方法としてエアーシャワーにイオナイザーを追加して静電気対策を行う方法も有ります。
エアーシャワーはそれだけでは効果は限定的である事をご理解頂き、
目的に応じたウエアや持ち込み物の選定と、運用のルール化を行って
ご活用頂きたいと思います。
クリーン化技術|クリーンルーム
- クリーンルーム関連規格 ISO14644-1と14644-9の関係について
- クリーンルームにおける異物不良対策【クリーン化四原則編】
- クリーンウエアの種類と管理方法
- NCCはクリーンルームの清掃事業をやっています。
- クリーンルームの床清掃が重要な理由
- お奨めのクリーンルーム清掃用具(資材)
- 効果的なクリーンルーム清掃方法
- クリーンルームの清掃は3種類に分けられます
- クリーンルームの清掃と他の掃除との違いは?
- クリーンブース選定のポイント
- 粘着マットの正しい使い方
- エアシャワーの正しい使い方
- エアシャワー選定のポイント
- エアシャワーの使用目的
- クリーンルームの四原則
- 1. クリーンルームの四原則『 持ち込まない 』
- 2. クリーンルームの四原則『 発生させない 』
- 3. クリーンルームの四原則『 堆積させない 』
- 4. クリーンルームの四原則『 除去(排除)する 』
- クリーンルーム管理の四原則+1