洗浄方法について
炭化水素洗浄剤を使用した洗浄方法
近年では、金属部品の脱脂を中心に炭化水素洗浄剤を使用した洗浄がトレンドとなっています。中でも真空技術を併用した洗浄方式が主流になりつつあるため、ここでは真空ベーパー洗浄乾燥システムについてご紹介します。
一般的な洗浄方法として今回は3槽式での洗浄方法をご紹介します。
1層目
製品に付着した汚れを落とすために浸漬超音波に揺動を加え洗浄します。
2層目
第1槽で洗浄した製品のリンス洗浄をおこなうために浸漬超音波に揺動を加え洗浄します。
3層目
第3槽は真空ベーパー洗浄乾燥をおこないます。洗浄槽内に製品を投入したのち、第3槽に蓋をし、洗浄槽内を減圧していきます。
そこへ気化した洗浄剤の蒸気を当てることで蒸気が製品へ結露し表面に付着した汚れも洗い流し綺麗に仕上げます。このときの蒸気温度は90~120℃程度です。加熱された蒸気を製品へ当てることで製品が温められます。この予熱を併用しながら洗浄槽内を減圧すると、製品表面に付着した洗浄剤は突沸を起こし乾燥します。
これは減圧することで洗浄剤の沸点が下がることを利用した乾燥方式です。また、真空蒸留再生機も併用することで洗浄剤を常にリサイクルし使用します。
洗浄剤の消費も少なく環境にも優しい洗浄方式として導入される企業様も増えています。更に洗浄度を上げたい場合は、第1、2槽を真空浸漬超音波へ変更し、真空+復圧を繰り返すことで隙間や止まり穴などの洗浄も可能にします。