1. クリーンルームの四原則『 持ち込まない 』

 クリーンルームの四原則 ①『 持ち込まない 』

 1.持ち込まない
   エアーフィルター(HEPA/ULPAフィルター等)の設置に際して、
   設置面フレームからリークがないこと、汚染給気の吸引流入を
   防ぐことが
重要です。

クリーン環境に清浄空気を送り込む場合、空気中の塵埃(ゴミ・異物)を取り除いてから 
送り込みます。この空気中の塵埃を除去するには、エアーフィルターが用いられます。
エアーフィルターは、システム天井やフレーム等で固定されて、送風ファンから送り込まれた
処理前空気を除塵してクリーンルーム環境内に送気します。
この時、システム天井の枠やフレームの歪み、施工不良によるフレームとの間の隙間が
あったりすると、フィルターを通過しない汚染空気がクリーンルームに送り込まれてしまうこと
になります。

エアーフィルターのフィルター面の破損も同じく、フィルトレーション(濾過)されない空気が
送り込まれることになりますので、濾材表面のキズや破損確認を充分に行う必要があります。

NCCのクリーン化ビジネスでは、エアーフィルターの販売、点検や交換など、
お客様のニーズにあったサービスをご提供致しております。

 2.清浄であるべき空間
  クリーンルームが正圧(陽圧)であること。

クリーンルームは閉鎖的な空間で、必要なパラメータを一定の管理値の中に保持し、
管理してはじめて清浄度が保たれます。
このとき、対象となる空間が正圧(陽圧)であることが非常に重要です。

もし負圧の場合、ドアの隙間や床下、天井裏等から汚染空気が侵入/流入(吸い込まれる)
してしまいます。

正圧によって汚染空気の侵入/流入をブロックすることが、ゴミ・異物不良対策を進める上で、
非常に重要な管理状態となります。
正圧負圧の管理は差圧計で行います。

現場調査時には、気流可視化装置で目視確認が出来ます。

NCC生産環境クリーン化事業部では、差圧計や気流可視化装置など直接見ることの
できない空気の存在を、目で見る管理につながる機器機材をご提供しております。

 3.入室ルールを遵守する
  作業者は防塵衣を正しく着用し、エアーシャワー、コロコロローラー等
    を
使用し、防塵衣表面の塵埃を除去して入室します。

清浄環境でモノづくりをしようとする場合、その対象物の不良となる要因粒子径等から、
防塵衣のデザインや生地特性を吟味し、要求仕様を揃えたものを着用します。
それぞれの製造製品のスペック(仕様)に応じた入室ルールを決め、遵守することが重要です。

ルールは知っているだけでは意味がありません。
シッカリ確実に遵守してはじめて管理された空間となります。

入室ルールの詳細やルールの決定にあたって疑問点がありましたら、NCC生産環境クリーン化事業部
までお問い合わせください。
また、NCCでは入室時に必ず必要となるエアーシャワーやコロコロローラー(粘着ローラー)
などの塵埃持込みを防ぐ機材、資材のご提供も致します。

 4.クリーンルーム内、清浄環境へ持ち込む材料や資材、機材は
   清掃してからパスBOX経由で持ち込む。

生産環境へ持込む必要のある材料や資材、機材は清掃後、パスBOXを経由して搬入します。
時として、作業者の通るエアーシャワーラインから持ち込むことを見かけますが、
作業者と一緒に エアーを浴びるのは、除去された塵埃の再付着につながり
効果的ではありません。
パスBOX経由で搬入しましょう。
パスBOXには、エアーシャワー機能の付属した機器もございます。
クリーンルーム環境に持ち込む場合、前室でクリーニングを確実に実施してください。

 5.私物は持ち込まない。

ここでいう私物とは、例えば携帯電話やスマートフォン、ハンカチ、ティッシュペーパー等の
個人所有の物品を指します。

 

 6.喫煙後はうがいをし、手洗いをする。

喫煙後、おおむね15分間呼気から発塵をします。
タバコとの呼気から発生する塵埃粒径は、0.1~0.5μmと非常に微細な粒子ですが、
必ず汚染源と成り得ますので、うがい、手洗いを行うルールを遵守しましょう。


  クリーンルームの四原則
    ① 『 持ち込まない 』

    ② 『 発生させない 』
    ③ 『 堆積させない 』
    ④ 『 除去(排除)する 』

クリーン化技術|クリーンルーム

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