日本を超える「粉体塗料と自動車補修水性塗料」

 

 

はじめに


NCCが価値あるとするものは何か。それはお客様が価値あるとするものです。

私たちディーラーの使命は、知られていない新しい技術や製品の情報をつなぎあわせること、伝えていくことです。枠をつくらず、常にお客様へ最新最善な製品や技術を提供できるように私たちは行動します。

日本ではまだ知られていない世界における技術を知っていただく機会をつくりたい。今回は、工業向けや自動車補修用の水性塗料など環境に対応した塗料について発信します。

 

工業塗装のあるべき姿に向かって私たちができること


私たちNCCの考えるものづくりのあるべき姿とは、安定した企業経営と環境負荷の低減を両立して初めて成立するものだと考えています。

そのためにお役立ちできることは、お客様のほしい製品を提供することだけではありません。歩留まりの改善をし生産性を上げること、塗着効率を向上し手直しによるトータルコストを減らすこと、リサイクルにより廃棄費用を削減するなど、お客様にもうけていただく企業経営の仕組みづくりを協働してつくり上げていくことです。

とは言うものの、環境面において日本では溶剤塗料の使用がまだまだ主流です。一方、中国や韓国は10年近くも前から環境対応化の動きが国家レベルで始まり、開発による投資や支援がされました。その技術は想像以上に日本を上回ってきています。

これほど距離の近い国とのスピード感に危機感を覚えた私たちは、もっと世界に目を向けるべきだと考えました。多くは「海外製の塗料は品質レベルが低い」という印象があったかもしれません。日本も品質やコストを追求する思考から環境に重点を置かなければ、工業塗装は世界から遅れていくことでしょう。

塗装に限ったことではありませんが、中国や韓国の技術を知ることも、未来へ向け一歩前進できると考えています。

 

KCC社とNCCの出会い~KCCの魅力


私たちNCCがKCC社を知ったきっかけは、2012年にお客様の中国工場でKCC塗料が指定となり、日本でも使用してみたいという相談からでした。当時現地法人は無く、トラブル発生時のサポート体制への不安や、輸入量・コスト面から断念せざるを得ない状況でした。

それから数年が経ち、機能性塗料の開発で絶縁粉体塗料を探していたところ、KCC社が浮上し、改めてコンタクト。絶縁粉体塗料をはじめ、工業用や自動車補修向けの水性塗料を展開していると聞き、日本よりも進んだ環境対応や高い技術を兼ね備えた製品の実績に圧倒されました。

この事実をお客様に知ってもらいたい。そのために今までの海外製品に対する固定概念を覆し、確かな情報発信とサポート体制を整え、日本製品と差が無いという安心感をもってもらうことが必要だと考えました。

NCCラボにて塗装試験を繰り返し検証した結果、すでに世界市場で多く使用されていることもあり、乾燥性や塗装肌などは溶剤塗装からの切替に違和感が無いほど高いレベルであることが分かりました。

またよりKCC社を知るために、韓国のKCC本社および工場見学の視察を行いました。塗料生産設備は管制室で制御されており、近代化された工場はほぼ無人でオートメーション化されています。ノンストップで生産に無駄が無く、清掃が行き届いており工場の床にはホコリもありません。

また開発拠点となる中央研究所では、韓国大手自動車メーカーの研究センターと併設しており、お客様からの要求に対してもレスポンスよく対応できる状況です。塗料を知り尽くし、日本を超える品質と、環境対応、コストパフォーマンスを併せ持つ最高レベルの塗料メーカーであり、自信を持って製品を提案できると確信し、KCCとともに日本市場への展開をしていくことを決めました。

▼韓国KCC本社および工場見学の視察(2018年)

 

 

KCC社とつくる未来


私たちは2016年から「工業塗装の未来を考える」をテーマに、塗料・塗装機をはじめとするメーカー、製品を仕上げる塗膜メーカー、流通であるディーラーが、それぞれのすばらしい発想と技術力をつなぎ合わせ、明るい工業塗装の未来をつくっていきたい。そんな思いから講演会や展示会などで伝える「機会」をつくってきました。

KCC社が日本市場に進出するにあたり、環境に対応した工業用粉体塗料、自動車補修用水性塗料、その製品にかける思いや魅力を業界に伝え、カタチにしていくことは、私たちディーラーの使命であると決意しています。

まずはKCC社を知っていただくため、「工業塗装の未来を考える」活動の一環として、KCC社韓国工場への視察も検討しています。調色~充填までノンストップで無駄のない効率的な生産現場や徹底的に温湿度管理がされている倉庫、まるでショールームのような魅力あふれる工場は、外資系メーカーへの不安や価値観を変える機会として、一層皆さまへ安心と期待を感じでいただくことができるでしょう。

また、不安要素である、品質・納期・問題発生時の対応については、トレーニングセンターの開設や技術アドバイザーの常駐と在庫・物流機能の整備などKCC社と共に全力で取り組んでいきたいと考えています。

▼KCC社を知っていただく機会として、パネルデモ実施(2019年)

 

 KCC社取材記事もあわせてどうぞ WEB塗料報知

 

KCC会社概要


(会社概要) 
KCC Corporation 
設立:1958年12月
従業員数:5,230人(2018年12月31日基準)
資本金:564億KRW (約52億円)
売上高:3兆3,473億KRW (2018年基準、約3,093億円)
生産拠点:韓国15工場 海外11工場
販売拠点:韓国17ヶ所 海外20ヶ所
事業品目:自動車用塗料、工業用塗料、船舶塗料、建築塗料 他
建築内装材製造、樹脂サッシ製造、各種ガラス製造、シリコーン製品等の原材料製造

▼KCC本社(韓国)

▼中央研究所(韓国)

 

 

製品紹介


粉体塗料「KARUMEL」

常備色は59色。1ケース~注文可能で、納期は約10日と短納期を実現。現地法人にてすぐに連携が取れるので、技術面においてもレスポンスのよい支援体制も整っている。

 

自動車補修用水性塗料「SUMIX」

他社品に比べ、水抜けが良い、肌がきめ細かい、乾燥性が良く仕上がりがいいといった点で評価は非常に高い。また、1液の水性サフェーサーやハイソリッドクリヤーは、他社にはない製品ラインナップは魅力的。

 

  KCC社取材記事もあわせてどうぞ WEB塗料報知

 

 

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