マスコミ記事
「塗布と塗膜」掲載『韓国最大手塗料メーカー 豊富なカラー&意匠性粉体と水性化技術を日本市場へ』
工業塗装の未来へ ~業界クロスオーバー・リレーレポート~ vol.5
株式会社KCC JAPAN
代表取締役 田代 直之氏
韓国塗料メーカー KCC Corporationは、粉体塗料「KARUMEL」と自動車補修用水性塗料「SUMIX」を関東甲信越・東海地区を中心に国内展開を図る。
日本市場への展望と同社の強み、流通パートナーとなるNCC株式会社への期待を述べる。
1. 韓国塗料業界における存在感・強み
KCCは韓国で最大シェアを持つ塗料メーカーです。1958年の創立以来、船舶・建築・自動車向け塗料に加え、ガラス・断熱材等の建材供給、シリコーンやセラミック、ガラス繊維等の原材料を製造している点が日本の塗料メーカーとの大きな違いです。
韓国・海外に26箇所の生産拠点を持ち塗料専業メーカーにはない多様なアイデアでKCCブランドの確かな性能と付加価値を世界中のお客様にお届けしています。
2. 日本市場の展望と方向性
日本市場へは我々が製品の価値や強みを十分に発揮できる粉体塗料と自動車補修用水性塗料に焦点を当てました。
韓国の粉体市場は、環境対応を主要因として日本よりも早く市場に浸透してきました。その結果、日本では少ないホイール用途のアクリルクリア、鋼管用塗料などにユニークな製品も開発・採用されていますので、日本のお客様には新味あるインパクトとして受け止めて頂けるのではないでしょうか。
韓国国内の工場では高付加価値製品、ベトナム工場では価格競争力のある製品、トルコ工場では鋼管用特殊製品と、動向を見極め常に最善で安定した生産をしています。また、供給面では粉体需要が拡大する日本への供給能力と態勢は整備済みで輸入品でありながら納期の課題はクリアしていると自負しています。
▼粉体塗料「KARUMEL」
自動車補修の市場は、韓国の現代自動車が2009年から7年をかけ直営サービスセンターの100%水性化を実現しました。一方日本では、トヨタ自動車が2025年までに100%水性化を提言しています。今後の水性化が本格化する日本市場には大きなチャンスがあると期待しています。
水性塗料には溶剤に比べカラーバリエーションの少なさや費用対効果、作業性が劣るなどの印象がありますが、そんな印象を転換する使い易さと品質を兼ね備えたシステム展開を計画中です。
▼自動車補修用水性塗料「SUMIX」
3. 流通パートナーのNCCについて
2012年、日本法人株式会社KCC JAPANを設立しました。
市場展開に向けNCCをパートナーにすると決めた理由は、NCCの現場対応力提案型営業、常に新しい技術や情報に目を向ける姿勢に共感したからです。商社ながら数多くの展示会に出展してのお客様づくり、メールマガジンやWEB活用などの活動は、日本市場での足場のない海外メーカーにとっては魅力的でした。業界の未来に目を向け、早くから水性化の提案に着目してきなNCCには市場への橋渡しをするパートナーとして大いに期待しています。
4. 今後の展望とありたい姿
粉体市場においては2021年までに年間5億円の販売目標を掲げています。市場を占める鋼製家具や家電、配電盤、自動車部品業界へアプローチをしていく予定です。先立って6月よりNCC通販サイトで、常備色の販売を開始しました。
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▲KCC常備色ラインナップ
自動車補修市場においては、当面業界内の認知度を上げる活動が中心となります。水性塗料の使用感を体験していただくパネル塗装デモ、業界紙・WEBによる情報発信、展示会への出展を積極的に行い、ネットワークの構築を図っていきます。
▲2019年5月 SUMIXパネルデモ実施。(有)加藤自動車板金工業様(長野県小諸市)
NCCがKCCと創る未来
NCC株式会社市場開発グループ
塗料・塗装機メーカーをはじめ、塗膜メーカーたるコーター様やボディショップ、流通店がそれぞれの発送と技術をつなぎ合わせることで、一層魅力ある業界となることを、私たちは信じています。
KCC社が日本の塗料メーカーにない特長を持ち、製品へかける強い思いを聞き、それを確かに伝えきることは当社の使命とも言えます。
現在KCC韓国工場への視察を検討しています。ノンストップで効率的な生産現場、温湿度管理の徹底されている倉庫など先進的なものづくり意外性と魅力にあふれ、アジア系メーカーにイメージしがちな固定観念は安心と期待に変わることでしょう。またトレーニングセンターの開設、技術アドバイザーの駐在、在庫・物流機能の整備などKCC社とともに全力で取り組んでいきたいと考えています。
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